Mon cahier de recettes

備忘録的レシピ

牛すじ肉の土手焼き

 綺麗な牛すじ肉を目の前にして、土手焼きにしてあげることしか思い浮かびませんでした。

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 串カツを食べに行った時には、ほぼ必ずと言っていいほど土手焼きを最初に注文します。肉のくせに前菜のような扱いを受ける大阪のソウルフード。玉子焼きの美味しいお寿司屋さん、ポテトサラダの美味しい居酒屋、土手焼きの美味しい串カツ屋は、きっと何を食べても美味しいはず。皿に残った味噌も無駄にせず、キャベツで掬って食べる。肉の旨味が溶け出しているので、キャベツの淡白で瑞々しい味と相性が良い。串カツを食べる前に良い気分になってしまいます。

 「土手焼き」という名前は、鍋の内側に土手状に味噌を塗ってから調理することに由来しますが、煮るだけで普通に作れますし一般的にはそうします。牛すじ肉はしっかりと下処理をしてから香味野菜と共に長時間茹でることで、独特の臭みと取り肉質を柔らかくし、白味噌をベースにじっくりと煮込んでいきます。

材料(2~4人分)

牛すじ肉 500g
板こんにゃく 1丁
生姜 1片(20g)
長葱(青い部分) 1本分
1L
日本酒 200mL
白味噌 大さじ3
合わせ味噌 大さじ1
味醂 大さじ1
上白糖 大さじ1
顆粒出汁 小さじ1(½袋,4g)
刻み青葱 適量
七味唐辛子 適量

手順

牛すじ肉の下処理
  1. 鍋にたっぷりの水を入れて火に掛け、沸騰させる。
  2. 牛すじ肉は一口大に切り、熱湯で1分茹でて灰汁と過剰な油脂分を出す。*1
  3. 牛すじ肉は取り出して流水でよく洗い、笊に上げて水気を切っておく。
その他の材料の下拵え
  1. 別の鍋に水を入れて火に掛け、沸騰させる。
  2. 板こんにゃくはスプーン等で一口大に千切り*2、臭みを取るために塩(大さじ1程度)で揉んで熱湯で3分茹で、笊に上げて水気を切っておく。
  3. 生姜は皮付きのまま*3薄切りにする*4
  4. 長葱は青い部分と白い部分に切り分け、青い部分を残しておく*5
煮る
  1. 鍋は一度洗い、を入れて火に掛ける。
  2. 沸騰したら、日本酒牛すじ肉こんにゃく生姜長葱の青い部分を入れ、蓋をして弱火で30分煮る。灰汁が出てきたら、その都度掬い取る。
  3. 顆粒出汁白味噌合わせ味噌味醂上白糖を入れ、蓋をせずに*61時間煮る。
  4. 皿に盛り、お好みで刻み青葱七味唐辛子を掛ける。

*1:水からではなく熱湯から茹でることで、温度差で灰汁が出やすくなる。また、表面を急速に加熱するので、牛すじ肉の旨味が流れ出にくくなる。

*2:包丁で切るよりも断面積が大きくなり、味が付きやすくなる。

*3:皮の部分に強い香りがある。

*4:千切りでも良い。

*5:白い部分は冷蔵庫で保存しておく。

*6:水分を飛ばしながら煮詰めていく。砂糖と味醂が入っているので水分量が減るととろみが付いてくる。