Mon cahier de recettes

備忘録的レシピ

ヨーグルトスフレ

 先日、ヨーグルトを使ってムースケーキを作ったのですが、その時は加熱をせずにゼラチンを加えることで固めていました。

michel-recette.hatenablog.com

 今回もヨーグルトを大量消費するべく、ケーキを作りました。今回は加熱です。オーヴンでじっくりと焼いてスフレにしてみました。

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 スフレ(soufflé)とは、フランス語で「吹く」を意味する動詞 souffler の過去分詞形で、メレンゲに様々な材料を混ぜ合わせてオーヴンで焼いて作る、軽くてふわふわとした料理のことを指します。ムースケーキと同様に、これもかなりふわふわの食感です。さっぱりとした味なので、フルーツソースと一緒に食べると良いでしょう。

材料(15cmセルクル 1台分)

ヨーグルト卵液
ヨーグルト 400g*1
ラニュー糖 25g
卵黄 50g (2個分)
牛乳 180~200mL
薄力粉(エンジェライト) 25g
レモン果汁 15mL
メレンゲ
卵白 50g (2個分)
ラニュー糖 25g
トッピング
マンゴーソース*2 適量

手順

下準備
  1. ヨーグルトは、重量が半分になるくらいまで水切りをしておく。
  2. セルクルは、底面と側面にクッキングシートを敷いておく。
作り方
  1. ボウルに水切りをしておいたヨーグルトを入れ、クリーム状になるまで混ぜる。
  2. ラニュー糖を加えて混ぜ、卵黄を加えて均一になるまで混ぜる。
  3. 牛乳を加えて混ぜ、均一になったら薄力粉を篩に掛けながら加え、しっかりと混ぜ合わせる。
  4. 3(ヨーグルト卵液)は濾してダマを無くし、レモン果汁を加えて混ぜる。
  5. 別のボウルに卵白メレンゲを入れ、泡立ててメレンゲを作る。
  6. 4(ヨーグルト卵液)5(メレンゲを加え、さっくりと混ぜ合わせる。
  7. 6(スフレ生地)をセルクルに流し入れ、170℃に予熱したオーヴンで15分焼き、150℃に温度を下げて45分焼く。
  8. 焼き上がったら表面にマンゴーソースを塗り、粗熱が取れたらセルクルを取り外し、冷蔵庫で冷やす。

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オーヴンで加熱するとかなり膨らみますが、冷ましていくとゆっくり縮んでいきます。表面に大きな亀裂が入るのもスフレを焼いた時の面白いところです。
焼き立てよりも冷やして食べた方が美味。冷やすことで味が馴染みます。水切りしたヨーグルトを使っているので、チーズに似た風味が感じられます。

ポイント

  • ヨーグルトはしっかりと水切りすること。水切りする前と後の重量比は2:1になります。
  • メレンゲと混ぜ合わせる時は、気泡が潰れないように少ない回数で優しく混ぜ合わせること。

このレシピで実際に使った商品

スプーン印 グラニュー糖1kg

スプーン印 グラニュー糖1kg

  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: 食品&飲料

*1:水切り後、半量の200gになる。

*2:アプリコットジャムを水で伸ばして煮詰めたものなどでも良い。

いちじくのカニストレリ

 ドライいちじくが入ったカニストレリを作りました。

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 カニストレリ(🇫🇷 cannistrelli)はコルシカ島の伝統的な焼き菓子で、その食感はちんすこう(沖縄の伝統菓子)やビスコッティ(イタリアの伝統菓子)に似て、少し硬いです。地元ではスーパーやお土産屋だけではなくパン屋でも売られているらしく、カニストレリのレシピはお店の数だけあります。平野が少ない山地のコルシカでは栗が栽培されていたため、その名残で栗の粉を使ったものもあります。独特の香ばしさが特徴の栗の粉ですが、買おうとするとそれなりの値段がします。今回は薄力粉をベースに、マロンパウダーを混ぜ合わせて作ってみました。本場コルシカのカニストレリよろしく、油脂にはバターではなくオリーヴオイルを使い、更に白ワインを加えることで、華やかな風味のクッキーになっています。

材料(約16枚分)

薄力粉(エクリチュール) 100g
マロンパウダー 25g
粉糖 50g
オリーヴオイル 50g
白ワイン 50g
ドライいちじく 大3個 (正味50~75g)
ベーキングパウダー 小さじ½ (2.5g)
ひとつまみ

手順

下準備
  1. ドライいちじくは、1cm大の角切りにしておく。
作り方
  1. ボウルに全ての材料(薄力粉マロンパウダー粉糖オリーヴオイル白ワインドライいちじくベーキングパウダー)を入れ、均一になるまで混ぜ合わせる。
  2. 生地が纏まったら、12cm×16cmの長方形に伸ばし形作る。
  3. スパチュラやコルヌなどを使って生地を3cm×4cmの長方形に16等分する。
  4. 等分した生地をクッキングシートを敷いた天板に乗せ、200℃に予熱したオーヴンで15分焼く。
  5. 焼き上がりを確認し、ケーキクーラーなどの上に乗せて冷ます。

ポイント

  • 普通のクッキー生地とは異なり、柔らかい生地になりますが、指で触っても生地が付かなければ大丈夫です。また、見た目では油分が多いように感じられますが、オーヴンで焼くとその油っぽさはなくなります。
  • オリーヴオイルの代わりに向日葵油を使っても良いです。

キャラウェイシードとライムのショートブレッド

 普段は買わないようなスパイスも、値引きがされているとつい手が伸びてしまう。この前はキャラウェイシードが安く売られていたので買いました。甘い香りとすっとした爽やかな香りがあり、ドイツで食べられるキャベツの酢漬け「ザウワークラウト」(🇩🇪 Sauerkraut)には欠かせないスパイスですが、ビスケットなどの焼き菓子などとも相性が良いです。今回はライムの香りをプラスしたショートブレッドを作りました。

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 ショートブレッド(shortbread)はスコットランドの伝統的なバタークッキーで、カロリーなんとかという形がよく似ている栄養食品もここから着想を得ています。shortとは「短い」という意味ではなく、ここでは「さっくりとした」という食感を表す形容詞です。「ショートケーキ」の「ショート」もこれと同様です(cf. 「ショートニング」「ショートネス」)。基本の材料である薄力粉、バター、砂糖を混ぜ合わせた生地をフィンガー(finger)と呼ばれる長方形の形状に切り分けていくのが一般的ですが、今回は食べやすいように少し短めの長方形にカットしました。ほろほろとした食感と、キャラウェイシードとライムの爽快な風味が楽しめるクッキーに仕上がりました。

材料(約8個分)

薄力粉(エクリチュール) 100g
無塩バター 50g
きび砂糖 25g
キャラウェイシード(パウダー) 小さじ1
ライム(皮) 小さじ1
ひとつまみ

手順

下準備
  1. 無塩バターは室温に戻すか電子レンジで200Wで1分加熱し、指で容易に押し潰せるくらいの柔らかさにしておく。
  2. ライムは皮を擂り下ろしておく。
生地を作る
  1. ボウルにバターを入れ、ホイッパーでふんわりとしたクリーム状になるまで練る。
  2. 粉糖を2回に分けて加え、白っぽくなるまで擦り混ぜる。
  3. 薄力粉キャラウェイシードライムの皮を加え、粉っぽさが無くなるまでスパチュラで押しつけるように混ぜる。
  4. 生地がぽろぽろとしたそぼろ状になったら、手で押さえつけながら圧力を掛けて生地を纏める。
  5. 生地をラップに包み、厚さ1.5cm弱の10cm四方に形作り、冷蔵庫で1時間以上休ませる。
焼成する
  1. 生地を2.5cmの幅に等分し、クッキングシートを敷いた天板に並べる。
  2. 生地の表面に竹串やフォークなどで窪みを付け、150℃に予熱したオーヴンで30分間焼く。
  3. 焼き上がりを確認し、ケーキクーラーなどの上に乗せて冷ます。

ポイント

  • キャラウェイシードはパウダーの代わりにホールを使うと、食感も楽しめます。
  • ライムの代わりにレモンや柚子などの柑橘を使っても良いです。
  • 生地の材料となる薄力粉、バター、砂糖は、それぞれ4:2:1の割合で配合すると良いです。
  • 普通のクッキー生地に比べて油脂が少なく、卵などの水分も無いため、生地が纏まりにくいです。手でしっかりと押さえつけて生地を纏め、長めの時間を取って休ませてください。

ガラス瓶のプリン

 私の家では牛乳を毎週取っている(家族が飲むためで、私は好んで飲むことはない)のですが、飲まない週が連続することもあり、冷蔵庫を開けると牛乳の瓶が5本も溜まっていることもあります。そんな時によく作るのがガラス瓶に入ったプリンです。

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 使っているガラス瓶は、百貨店などで買ったスイーツで使われていたものの再利用です。ガラス瓶が無くても、耐熱容器があればOKです。

材料(80mLの耐熱容器 4個分)

カラメルソース
ラニュー糖 大さじ2
冷水 大さじ2
熱湯*1 大さじ3
プリン液
全卵 2個分
牛乳 180〜200mL
ラニュー糖 大さじ4
ヴァニラビーン 4cm

手順

カラメルソースを作る
  1. ミルクパンなどの小鍋にラニュー糖冷水を入れ、中火に掛ける。
  2. 天津甘栗のような艶やかで濃い茶色になったら、火を止めて熱湯を加える*2
  3. プリンカップやガラス瓶などの耐熱容器にカラメルを注ぎ、冷凍庫で15分以上冷やし固める。
プリン液を作る
  1. ヴァニラビーンは縦に切り、包丁で中の種を扱き出す。
  2. マグカップなどの耐熱容器に牛乳ヴァニラビーンズの種と鞘を入れ、電子レンジで600Wで1分間加熱する。
  3. 温めた牛乳ラニュー糖を加え、溶かしながら混ぜる。
  4. ボウルにを入れて解きほぐし、人肌の温度まで冷ました牛乳液を加えて*3均一になるまで混ぜる。
  5. 卵液濾し器で2~3回漉す*4
  6. カラメルソースを仕込んでおいた容器に卵液を注ぎ、アルミホイルなどで蓋をする。
加熱する
  1. プリン液を仕込んだ容器を鍋に並べ入れ、容器の半分の高さまで水を張る。
  2. 容器を取り出し、強火に掛けて沸騰するまで加熱する。
  3. 沸騰したら一度火を止め、鍋に容器を並べ入れ、蓋をして弱火に掛けて5分加熱する*5
  4. 5分経ったら火を止めて、蓋をしたまま5分置き、余熱で火を通す。
  5. 5分経ったら鍋から容器を取り出し、表面が固まっているのを確認して*6、冷蔵庫で1時間以上冷やす*7

ポイント

  • ヴァニラビーンズは加熱することで、香りが立つ。ヴァニラエッセンスを使用する場合は、加熱すると香りが飛んでしまうので、卵と牛乳を混ぜた後に加える。
  • プリン液は面倒臭がらずに漉し、「弱火5分+余熱5分」の加熱時間で、滑らかな口当たりに仕上げる。

このレシピで実際に使った商品

*1:電子レンジで600Wで1分間加熱しておいても良い。

*2:ここで冷水を加えると、温度差で冷水が急激に気化して液が跳ねてしまうため、危険である。

*3:牛乳液の温度が高すぎると、卵の温度が上昇して固まってしまう。

*4:漉すことで、口当たりを滑らかにする。

*5:強火で加熱したり、加熱時間が長すぎたりすると、プリンに鬆が入り、口当たりが悪くなる(cf. 湯豆腐の豆腐)。

*6:固まっていなければ、鍋に戻して余熱の時間を1分ずつ追加する。

*7:急冷する場合は、熱い状態のまま冷凍庫で先ず30分冷やし、その後冷蔵庫で冷やす。

ヨーグルトムースケーキ

 M-グランプリでミルクボーイがコーンフレークのネタをした時にコーンフレークが食べたくなったのは私だけではないはずです。事実、ミルクボーイがM-1グランプリで優勝した次の日からコーンフレークの売り上げが急激に増えるという社会現象が起こりました。当時近くのスーパーに行くと確かに陳列棚のコーンフレークがいつもの半分以下しか残っていませんでした。皆買っているのだなあと思いながら、手は自然とコーンフレークの袋に延びていました。ただ、買ってからというものの全く開封していませんでした。コーンフレークやグラノーラなどを食べる時は、牛乳ではなくヨーグルトと一緒に食べることが多いので、ヨーグルトを買ってみたのですが、それでもなかなか食べる機会がありませんでした。というわけで、取り敢えず少しでも消費をしなければと思い、コーンフレークとヨーグルトを使ってムースケーキを作りました。

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 ムースケーキでは土台にはグラハムクラッカーを使うのが普通ですが、これをコーンフレークで代用してみました。ヨーグルトのムースはかなりふわふわの食感でさっぱりとした味に仕上がったので、お腹がいっぱいでもぺろっと食べられます。

材料(15cmセルクル 1台分)

土台
コーンフレーク 50g
無塩バター 25g
ヨーグルトムース
無糖ヨーグルト*1 200g
フレッシュクリーム 100mL
牛乳 90〜100mL
ラニュー糖 50g*2
レモン果汁 15mL
粉ゼラチン 5g
20mL
トッピング
スペアミント 適量
ブルーベリーソース 適量

手順

下準備
  1. バットなどの平らな容器にラップかクッキングシートを敷き、セルクル(直径15cm)を乗せておく。
  2. 粉ゼラチン冷水に振り入れ、戻しておく。
土台を作る
  1. ボウルにバターを入れ、湯煎に掛けて溶かす。
  2. ビニール袋にコーンフレークを入れ、麺棒で叩くかフードプロセッサーで細かく砕く。
  3. 1(溶かしバター)2(コーンフレーク)を加え、混ぜ合わせる。
  4. 3セルクルに入れ、厚みが均一になるように上から押さえ、冷凍庫で10分以上冷やし固める。
ヨーグルトムースを作る
  1. フレッシュクリームを8分立てにする。
  2. 牛乳を電子レンジで600Wで1分加熱し、ラニュー糖と戻しておいたゼラチンを加え、溶かしながら混ぜる。
  3. ヨーグルトを滑らかになるまで混ぜ、2レモン果汁を加え、均一になるまで混ぜる。
  4. 31(8分立てにしたフレッシュクリーム)を2回に分けて加え、切り混ぜる。
  5. 4(ムース)セルクルに流し入れ、表面を平らに均す。
  6. 冷凍庫で30分以上冷やし固める。
  7. お好みでスペアミントを飾り、ブルーベリーソースを掛ける。

ポイント

  • ムースケーキの土台で使うバターとクラッカー類の割合は1:2と覚えておくと良いです。
  • ゼラチンと戻すために使う水の割合は1:4と覚えておくと良いです。

*1:水切りをしたものを使うと、少し締まった食感になります。

*2:加糖ヨーグルトの場合は½量の25gにする。

味噌おからクッキー

 お菓子やパンの材料を調達するために普段から富澤商店によく行くのですが、そこで賞味期限が近い商品が寄せ集められているコーナーがあって、小麦粉やチョコレートなどの製菓材料以外にも、蜂蜜や香辛料、乾燥豆やインスタント食品などが半額程度で売られています。つい最近そのコーナーを覗いてみると、おからパウダーが100g100円で売られていたので、早速これを買っておからのクッキーを作ってみました。

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 薄力粉の一部をおからパウダーに置き換え、同じ大豆由来の仲間である味噌を入れることで、おから独特のきゅっきゅっとした食感が楽しい、味噌の適度な塩味が感じられるクッキーに仕上げました。

材料(約35枚分)

無塩バター 50g
粉糖 25g
全卵 ½個分(25g)
合わせ味噌 12.5g
アーモンドプードル 25g
薄力粉(クーヘン) 50g
おからパウダー 25g

手順

下準備
  1. 無塩バターは室温に戻すか電子レンジで200Wで1分加熱し、指で容易に押し潰せるくらいの柔らかさにしておく。
  2. 薄力粉は篩に掛けて、全卵はよく溶き解しておく。
クッキー生地を作る
  1. ボウルにバターを入れ、ホイッパーでふんわりとしたクリーム状になるまで練る。
  2. 粉糖を2回に分けて加え、白っぽくなるまで擦り混ぜる。
  3. 全卵を2回に分けて加え、バターの油分と卵の水分と乳化させるようにしっかりと混ぜる*1
  4. 合わせ味噌アーモンドプードルを加え、均一になるまで混ぜる。
  5. 薄力粉おからパウダーを加え、スパチュラで粉っぽさが無くなるまで押し付けるように混ぜる。
  6. クッキー生地をラップに包み、冷凍庫で10分程度休ませる*2
クッキー生地を型で抜いて焼く
  1. クッキー生地の上にラップを掛け、麺棒を当てて5mmの厚さに伸ばし、抜き型(φ40mm)で抜く。
  2. 残ったクッキー生地は纏め、全ての生地を使い切るまで同じ作業を行う。
  3. 180℃に予熱したオーヴンで12~15分焼く。
  4. 焼き上がりを確認し、ケーキクーラーなどの上に乗せて冷ます。

ポイント

  • クッキー生地を伸ばす時に、上にラップを掛けると手や麺棒が汚れません。ラップの上から生地の表面を手のひらで撫で、生地が同じ厚さになっているか確認し、盛り上がっている部分があればそこを伸ばすようにしてください。厚さを均一にすることで、焼き色に斑が出るのを防ぎます。
  • 合わせ味噌の代わりにヴァニラエッセンスを2~3滴、塩をひとつまみ加えると、スイーツ寄りのクッキーになります。

*1:バターと全卵が乳化せずにボロボロとした状態に分離したら、湯煎に掛けてよく混ぜる。

*2:冷蔵庫なら1時間以上。